「それをラスト1週間で突き詰めたい」
今季の新加入組の中で見ても、復帰組の鈴木優磨、昨季の名古屋グランパスでYBCルヴァンカップ制覇の原動力となったキム・ミンテに匹敵する存在感を示しているといっても過言ではない。ボランチとアタッカーを両方できて、攻守両面でハードワークでき、ゴールに直結する仕事もこなせるマルチなMFというのはそうそうお目にかかれない。
昨季の鳥栖で37試合出場6ゴールという実績はやはり確固たるものがある。それを鹿島で確実に出せるようになれば、彼は主力級の1人として大いに躍動できるはずだ。
「水戸戦ではここまで積み上げてきたものを出すシーンがなかなかなくて、改善する余地があるかなと感じました。もっと意図的にボールを回して数的優位を作ったり、細かいところをやっていくことで得点も生まれる。それをラスト1週間で突き詰めたいと思っています」
本人も開幕に向けてラストスパートをかけるつもりだ。25歳の小柄なダイナモが常勝軍団をどう変貌させるのか。まずは19日のガンバ大阪戦を興味深く見守りたい。
(取材・文:元川悦子)
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