【写真:Getty Images】
日本代表は27日に予定されているカタールワールドカップ・アジア最終予選の中国代表戦に向けて合宿を開始した。
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先週の国内組合宿から継続して招集されたDF谷口彰悟は「先日までの合宿と比べると、スイッチが入ってきていると感じます」と引き締まった表情で語った。
27日の中国戦と2月1日のサウジアラビア代表戦は、DF吉田麻也とDF冨安健洋という不動のセンターバックコンビが揃って不在。日本代表にとっては大きな試練だが、同時に他のセンターバックたちにとっては自らの価値を証明するチャンスでもある。
ところが谷口は「自分のアピールはほとんど考えていない」という。「今回(吉田と冨安の)センターバック2人が怪我で来られない状況で、間違いなくチャンスは増えるだろうというのは、今回選ばれたセンターバック陣はみんな考えていること」だが、それ以上に重要なものを忘れてはならない。
「とにかく勝つことしか考えていないというか。もちろん(日本代表の)スタメンの座を狙いにいくためには、いいパフォーマンスをしないといけないし、周りを納得させる結果を残さないといけないのは十分わかっていますし、そういうプレーをしたいという思いもあります。
けど、それよりもまずはチームが勝つためにということしか考えていない。そこが全てだと思うし、勝たなきゃ何も始まらないですし、(アジア最終予選を)突破しないとワールドカップに行けないですし、そのためにはこのホームの2連戦がとても重要ですし、そこしか考えていないです。アピールという考えも自分の中ではそんなに大きくない。
全ては勝つために。そのために自分ができることをきちんとやる。そのうえで(チームを)助けるプレーができれば最高だと思います。頭の中の順番はそういう感じです。だから今は別に変な気負いもないですし、変な自信もないですし、自然体でやるべきことを整理しながら準備できているので、心も体も非常にいい状態になってきていると思います」
川崎フロンターレの中心選手としてJリーグで4度優勝してきた経験は伊達ではない。不測の事態にも慌てず、エゴを出すことなく「とにかくチームが勝つことを最優先に」というメンタリティを保てる谷口の存在は頼もしい限りだ。
「フロンターレでは中心としてやっている自負があるので、いかなる時でも試合に出て(100%の)パフォーマンスを発揮しなければならない責任感だったり、自分のパフォーマンスやコンディションを抜きにしても勝つために何をしなければならないのかは普段から鍛えられているつもりでいます。
そういったところは代表活動で生きてくると思うし、こういう試合状況ならこういう風にしないといけないというのは、たくさんの試合を通して身につけているものだと僕は思っているので、そこは海外でやっていようが、国内でやっていようがあまり変わらないかなと思っています。自分が今までやってきたことを自信を持って発揮することが大事だと思うので、代表チームでもそれを大事にしながらやりたいなと思っています」
国内組合宿からコンディションの良さを感じさせていた谷口は、フロンターレの元チームメイトであり、現在ドイツ2部のシャルケで活躍するDF板倉滉とともに中国戦での先発起用有力候補だ。吉田と冨安が不在でも日本代表の守備力が変わらないことを結果で証明できるだろうか。
(取材・文:舩木渉)
【了】