セリエA第22節、ミラン対スペツィアが現地時間17日に行われ、1-2でアウェイチームが勝利している。ミランは勝てば首位浮上だったが、そのチャンスを逃すことになった。格下相手に逆転負けを喫した理由とは?(文:小澤祐作)
まさかの逆転負け
「最悪の夜になった」
スペツィアとのゲーム後、ミランを率いるステファノ・ピオーリ監督はそんな言葉を残している。無理もないだろう。この日は全ての歯車が嚙み合わなかった。
勝てば暫定ながら首位に浮上することができたミランは、立ち上がりからスペツィアを押し込んだ。しかし、GKイバン・プロベデルのファインセーブなどに遭いなかなか1点を奪えない状態が続く。42分にはPKを得たが、テオ・エルナンデスがシュートを枠外に飛ばしてしまった。
ミランはPK失敗直後にラファエル・レオンのゴールでようやく先制に成功したが、その後は追加点奪取に苦しんだ。すると疲労の影響もあってか、ペースは徐々にスペツィアに。そして64分、途中出場のケビン・アグデロにゴールを許し、同点に追いつかれてしまった。
ただミランの悪夢はこれだけで終わらない。後半AT、スペツィアにカウンターを浴びると、ピエール・カルルがこれを止められず、ビクトル・コバレンコにボールが渡る。そして最後はコバレンコのパスをエマニュエル・ギャシに押し込まれ、土壇場で逆転を許してしまった。
当然、スコアを振り出しに戻す時間は残されておらず、ゲームはこのまま1-2で終了。ミランは2022年のリーグ戦初黒星となり、首位浮上のチャンスを逃すことになった。
と、ここまで簡単に試合を振り返ってきたが、ミランが残留目標のスペツィアに敗れた大きな原因は一体なんだったのだろうか。