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武藤嘉紀「悔しさはW杯でしか晴らせない」。3年ぶり日本代表招集、胸に秘める生き残りへの覚悟

text by 編集部 photo by Getty Images

武藤嘉紀
【写真:Getty Images】



 サッカー日本代表は17日、千葉県内で国内組のみを招集した候補合宿をスタートさせる。

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 初日の練習に先駆けてオンライン取材に登場したFW武藤嘉紀は「どのサッカー選手にとっても代表は特別なもの」と、3年ぶりに日本代表のジャージに袖を通しての思いを述べた。そして、次のように続ける。

「その気持ちは一度も忘れたことがないですし、だからこそ日本に帰ってきた時、『もう一度日本代表に戻る』という強いビジョンを秘めていたので、それが今回しっかりと形になって、結果として出たのは非常に嬉しく思います」

 2019年のアジアカップを最後に日本代表から遠ざかり、所属クラブのニューカッスル・ユナイテッドやエイバルでも難しい時期が続いた。しかし、昨年夏にヴィッセル神戸の一員になってからキャリアは再び軌道に乗り始めた。

 6年ぶりの復帰となったJリーグでは14試合に出場して5得点8アシストを記録。この数字には「正直言って満足していない。もっとゴールを取りたかった」というが、森保一監督の心を動かすには十分だった。今回の日本代表候補への選出は、自らが待ち望んでいたチャンスだ。

「もちろん(今の日本代表に)自分が入ったらどういうプレーができるかも頭の中で考えていましたし、それをイメージしながら『日本代表でもう一度プレーしたい』という気持ちを内に秘めて神戸でもプレーしていた。結果を出さない限り、この招集はなかったと思うので、強い覚悟でやっていました」

 今年はワールドカップイヤーでもある。自身2度目の大舞台に立つには、再び日本代表の競争に割って入るだけでなく、神戸でも結果を残し続けなければならない。2018年のロシアワールドカップを経験した武藤は「自分自身、本戦で求められていた結果を出すことができなかったですし、悔しい思いをした。これはワールドカップでしか晴らせない」と、悲願のベスト8進出へ情熱を燃やしている。

「前にいて相手の脅威になる、ゴールだったり、アシストだったり、目に見える結果を出せる選手でなければならないと思います。前の選手がゴールを決めれば、後ろの選手が楽になり、チームとしても優位になるので、そういった結果を出せるFWにならないといけないと思っています」

 日本代表のストライカー陣には中軸のFW大迫勇也を筆頭に、スコットランドで大ブレイク中のFW古橋亨梧や2021年Jリーグ得点王のFW前田大然、フランスで挑戦を続けるFWオナイウ阿道など数多くのライバルがいる。再出発を図る武藤が彼らをごぼう抜きにし、ワールドカップ出場のチャンスをつかめるか注目だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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