圧巻の活躍を見せたのは…
この一戦でマンチェスター・シティは、チェルシーに格の違いを見せつけた。
攻守で相手を圧倒したホームチームの中でも圧巻の活躍を見せていたのが、ケヴィン・デ・ブライネだ。
インサイドハーフでスタメン出場したデ・ブライネは、豊富な運動量で各所に顔を出してサポート。中盤でボールを受けて試合を組み立てるだけでなく、積極的にDFの裏に飛び出し、攻撃のスイッチを入れる役割も果たしていた。
守備でも一切さぼることはなく、体を張ったディフェンスで貢献。前線では隙を突いた激しいプレスをかけ、中盤では相手のチャンスの芽を摘み取っていた。
39分に迎えた決定機は、まさにデ・ブライネの前線からの守備によるものだった。ペナルティーエリア手前でマテオ・コヴァチッチがボールを持つと、マークしていたデブライネがすかさず後方からプレス。エンゴロ・カンテへのパスをカットすると、こぼれたボールはフリーのジャック・グリーリッシュに繋がり、決定機となった。
43分にはペナルティーエリア手前でカンテの背後を取って左足を振り抜くと、70分には前述した見事なゴール。マンチェスター・シティに先制点をもたらした。
84分にはイルカイ・ギュンドアンと交代しピッチを退いたが、デ・ブライネは守備の名手であるカンテを完封。攻守で存在感を見せ、マンチェスター・シティを勝利に導いた。
ここ数年デ・ブライネは怪我に悩まされているが、試合に出れば抜群の存在感を見せている。この試合に勝ったことでマンチェスター・シティは2位に勝ち点「13」を付けて独走しているが、まだまだ試合は残っている。
リーグ連覇を達成するためには、やはりこの男の存在が必要不可欠だ。
(文:阿部勝教)
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