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内容は完敗。マンチェスター・ユナイテッドが抱える問題は? 無失点に抑えられたのは幸運で…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

「運」だけはあったユナイテッド


 何度もビラに崩されたユナイテッドだったが、守護神ダビド・デ・ヘアの好セーブと強く味方した「運」によって何とか無失点に抑えることができていた。

 30分、ビクトル・リンデロフが相手からのロングボールの処理を誤り、ボールを拾ったオリー・ワトキンスにシュートまで持ち込まれるが、これはクロスバーに直撃しノーゴール。

 そして51分、59分と2度に渡ってビラはゴールネットを揺らすが、いずれもオフサイドのジャッジとなり、ユナイテッドは大ピンチを判定に救われる形となった。

 特に英国内で物議を醸しているのはセットプレーを起点とする51分のシーンだ。当初、このゴールは認められていたが、OFR(オンフィールドレビュー)の末にオフサイドのジャッジとなった。

 しかも、ゴールに絡んだプレイヤーではなく、競り合いの直前にボールとかけ離れた位置でエディソン・カバーニをブロックしたジェイコブ・ラムジーに対してオフサイドの判定が下った。

 この物議を醸す判定に加え、ユナイテッドはFAカップの特別なレギュレーションにも救われている。

 FAカップはイングランド国内中のクラブが大会に参加することもあり、全ての会場でVAR(ビデオアシスタントレフェリー)の設備が整っている訳ではない。そのため同大会のレギュレーションではプレミアリーグに所属するクラブがホームで戦う場合のみVARが適用されることとなっている。

 会場によってVARの導入あり、なしというこの微妙なレギュレーションは、今回のことを受けて4回戦以降改善される可能性もあるだろう。

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