【写真:舩木渉】
横浜F・マリノスは9日、2022シーズンの新体制発表会を開催した。
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新加入選手や期限付き移籍からの復帰選手が出席し、4年ぶりのマリノス復帰となるMF吉尾海夏も登壇した。
2017年にユースからマリノスのトップチームへ昇格した吉尾は、2019年にベガルタ仙台、2020年から2021年はFC町田ゼルビアへ期限付き移籍。昨季はJ2リーグ戦で10得点10アシストという好成績を残し、マリノス復帰のチャンスをつかみ取った。
「レンタルに行っている時は、このままじゃ絶対にマリノスで試合に出られないし、マリノスの力になれないというのを感じながらやっていて、それが3年間続いていました。昨年ああいう結果(10得点10アシスト)を残せて、すごく自信をつけて戻ってこられましたし、この3年間レンタルに行ったのが間違いじゃなかったというのをピッチで証明したい。後輩たちにもしっかりその姿を見せて、見本になれるように頑張りたいと思います」
常にマリノスで活躍する自分の姿を思い描きながらの3年間だった。吉尾は「戻れないかも…という不安も少しはありましたけど、絶対に戻ってマリノスの選手として戦いたいという強い思いの方が上回っていた」と語る。
プロ入りから2年間は35番を着用していたが、今季は14番を選んだ。昨季までマリノスに在籍し、今季は韓国の蔚山現代FCに期限付き移籍することになったMF天野純から背番号を受け継ぐことになる。
同じマリノスの育成組織出身だった天野は、吉尾にとって特別な存在だった。「14番というのは自分にとっても特別な番号でしたし、小さい時からも、トップチームに上がってからも、(天野)純くんの背中をずっと見ていたので、やっぱり純くんの次に着けさせてもらいたいという思いは強かったので、(自分から)お願いしました」と明かす。
純くんの後に着けるというのはすごく重みのある番号ですし、責任感も必要だと思いますし、それでも純くんの後に着けたいというのがあったので、事前に純くんには連絡して、純くんの後に14番を着けさせてくださいと連絡して、快くというか、「お前には期待しかしていないから」と言われました
背番号を選ぶにあたって事前に連絡を入れ「純くんの後に14番を着けさせてください」と申し出ると、天野からは「お前には期待しかしていないから」という言葉をもらったという。偉大な先輩から受け継いだ「責任感も必要な、すごく重みのある番号」で、吉尾は新シーズンに挑む。
「誰が見てもポジションを獲るのは厳しいチームだと思いますけど、自信がなかったら戻ってきていない。そういう(ライバルになる)選手たちをしっかり超えて、このチームでタイトルを獲りたいと思います」
天野と同じく育成組織出身のレフティーは、武者修行の成果をどんな形で披露してくれるだろうか。「横浜のシンボルとなれるような選手になりたい」と決意を述べた吉尾の再挑戦に期待が高まる。
(取材・文:舩木渉)
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