「2022年の目標を挙げるなら…」
「1月のヘルシンキは気温マイナス5~15度というのは当たり前なんですが、小さいドームの練習場があるので、そこで快適にトレーニングができるんです。2~3月は試合も一面ある室内サッカーコートでやれている。そういう環境は日本にはないので、恵まれていると思います。
僕自身は今年、35歳になりますけど、まだまだ衰えは感じてません。できるだけ長く現役を続けたい。新しいポジションでどこまで存在感を高められるかも楽しみです。
2022年の目標を強いて挙げるなら、『ミドルシュートで5点』かな。アタッカーよりはシュートチャンスが少なくなるでしょうけど、持ち前の運動量で前に飛び出していくような仕事も増やせればと考えています」
同じ“調子乗り世代”の槙野智章が浦和レッズからヴィッセル神戸へ戦いの場を移し、昨年には柏木陽介も再起を賭けてJ3のFC岐阜に赴いているが、北欧のスペシャリストも負けてはいない。「日本とフィンランドのつなぎ役」としてさまざまな情報発信をしつつ、ピッチで結果を追い求めるのが田中亜土夢という男だ。独自の生き方を貫く彼の一挙手一投足から今後も目が離せない。
(取材・文:元川悦子)
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