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伊東純也は「この順位にいるのは初めて」な苦境をどう乗り越える? 大低迷のゲンクで芽生える“自覚”【コラム】

text by 舩木渉 photo by Getty Images

監督交代にEL敗退…悪い流れを断ち切れず

伊東純也
【写真:Getty Images】



 攻撃が噛み合わずにチャンスを逃し続けた末、ふとした瞬間に安易な失点を重ねて勝利を逃す。そんな試合が続き、11月28日のクラブ・ブルッヘ戦の時点で公式戦5試合勝利なし。直後にカップ戦で再びクラブ・ブルッヘと対戦して3失点し、PK戦の末に敗退。さらに公式戦で勝てない試合が3つ続き、9試合連続で勝利をつかめない間に監督交代もあった。

 11月末の時点で先にアシスタントコーチのクビが飛び、監督解任も時間の問題と言われていた。実際、メヘレンと引き分けた直後の12月7日にヨン・ファン・デン・ブロム監督の解任が決まり、ベルント・シュトルク新監督の就任が発表された。

 だが、新監督の初采配となったラピド・ウィーン戦を0-2で落とし、UEFAヨーロッパリーグ(EL)は屈辱のグループ最下位で敗退が決定。直後のリーグ戦ではシステムを4-3-3から3-5-2に変更して臨んだが、伊東は右ウィングバックになったことでチームの武器にもなっていた攻撃の魅力が消滅。前線のオヌアチュが不調もあって孤立を極め、後半から4バックに戻すなど迷走を続けて0-1の敗戦。監督解任ブーストなどなく、新体制はいきなりの連敗スタートとなってしまった。

 それからゲンクは伊東の1得点1アシストの活躍もあってシャルルロワを4-2で下し公式戦10試合ぶりの勝利を飾る。今月19日にはアントワープと1-1のドロー。シュトルク監督の成績は就任から4試合で1勝1分2敗となったとはいえ、まだ完全復調には程遠い。

「めちゃくちゃやられているわけじゃない。やっぱりチャンスの数では圧倒的にこっちの方が多いので、(復調に向けた鍵になるのは)最後を1つひとつ決め切るところと、相手の少ないチャンスを守るところですかね。結果が大事なので。

いまはこのリーグに絶対に勝てないチームはないので、実力が出せて、みんながちゃんとポジティブにプレーできれば負けないんじゃないかなと。もうちょっと落ち着いてやってほしいですけどね」

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