クロップも絶賛「彼にふさわしいゴールだった」
勝って終われたからこそ言えるのかもしれないが、誰もPK失敗を責めることはできない。南野は1得点1アシスト以外の場面でも、試合を通して比類ないパフォーマンスを見せていた。
なかなか周りと噛み合わない中でも愚直に相手の背後を狙い続け、時には中盤の小さなスペースに顔を出してチームの潤滑油としても機能していた。さらにチャンスと見れば積極的にシュートを狙い、何とか苦しい状況を打開しようとエネルギッシュに動き続けた。
クロップ監督も試合後の記者会見で「最高のゴールに、最高のパフォーマンスだった」と南野に惜しみない賛辞を送っている。
「あなた方はみんな毎試合A評価のゲームを期待するかもしれないが、(メンバーが)これだけ変わったら、それは100%フェアとは言えないだろう。しかし、その中でも彼(南野)は本当にいいゲームをしたと思う。
戦術的な観点からも彼は卓越していて、ゴールを決められたことで彼にとってもいい試合になったはずだ。素晴らしいゴールだったし、重要な意味を持っていたゴールでもあり、考えられる限り最高の瞬間だったね」
リバプールの選手としてリーグカップで3試合連続ゴールを記録したのは、名手ウラジミール・シュミチェル以来21年ぶりだという。南野はクラブの歴史に名を刻んだ。今季序盤はリーグ戦で全く出番を与えられなかった背番号18は、カップ戦で結果を残すことによって徐々に出場機会を増やしている。
10月下旬から徐々にプレミアリーグでのプレー時間が伸びてきているのも、リーグカップでゴールを重ねてきていたからこそ。今回のレスター戦での活躍も、さらなる出番の増加につながっていくかもしれない。
クロップ監督も「彼にふさわしいゴールだったと思う。今夜彼が示したものの全て、さらにここ数ヶ月で彼がやってきた全てのことを考えれば、報われるのは当然だ。だから私は彼に本当に満足しているよ」と、限られた出番の中で結果を残す南野のサッカーに対する姿勢を称えた。
チームも南野もケレハーの再三にわたるビッグセーブや2本のPKストップに救われた形だが、そもそも南野の劇的な同点弾がなければ準決勝進出のチャンスは生まれなかった。大きな仕事を成し遂げられたのも、日頃から手を抜かずにチャンスがくることを信じて準備し続けてきたからに違いない。
プレミアリーグでは2試合連続ベンチに座ったまま出番なしに終わっている。年末年始の3連戦から後半戦に突入するが、南野はリバプールでさらなる活躍の機会を切り拓けるだろうか。そのパフォーマンスに対する信頼は確かなものになってきている。
(文:舩木渉)