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古橋亨梧はもはやレジェンド? セルティックに2年ぶりのタイトルもたらす2得点、つかみ取った絶対的な信頼【コラム】

text by 舩木渉 photo by Getty Images

“ゴールアサシン”が本領発揮

古橋亨梧
【写真:Getty Images】



 序盤から主導権を握りながらゴールを奪えず、両チームともスコアレスのまま前半が終了。後半に入ってもセルティック優位の展開になるが、51分にコーナーキックからハイバーニアンのDFポール・ハンロンに先制点を奪われてしまう。

 この失点で厳しい流れになるかと思われた矢先、古橋がセルティックを救った。直後の52分、試合が再開して最初のプレーで同点ゴールを決めて見せたのである。先制してやや気の緩みがあったハイバーニアンの隙を見逃さず、鋭い動き出しでカラム・マクレガーのロングパスに抜け出した古橋は落ち着いたコントロールから左足を素早く振ってゴールネットを揺らした。

「お気に入りの瞬間は、誰がゴールを決めても一気に盛り上がるスタジアムの熱気。あれは本当にヤバいですね」

 クラブ公式チャンネル『セルティックTV』の独占インタビューでこのように話していた古橋は、またファン・サポーターのエナジーが持つ力を実感したことだろう。リーグカップ決勝は本拠地セルティック・パークではなかったが、同じグラスゴーにあるナショナルスタジアム、ハムデン・パークに集まった多くのセルティックサポーターのボルテージは同点ゴールで一気に復活した。

 同時にピッチ上の選手たちも古橋のゴールで勢いづき、逆転に向けて相手への圧力を強めていく。そして72分に待望の瞬間がやってきた。

 相手のファウルでプレーが切れ、他の多くの選手たちの集中も切れた一瞬も、古橋だけは意識をゴールに向けていた。そして、背番号8の動き出しを見つけたトム・ロジッチが絶妙なフリーキックをペナルティエリア手前に落とすと、相手のディフェンスラインを破って抜け出してきた古橋が、205cmの長身を誇るGKマット・メイシーの頭越しにループシュート。

 “ゴールアサシン”と呼びたくなる美しく抜け目ない動き出しから値千金の逆転弾がゴールに収まった瞬間、ハムデン・パークは爆発したような大歓声に包まれた。

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