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新たなアーセナルの顔は「若き日のアグエロ」。冨安健洋は見事なパフォーマンスだったが…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

負傷した冨安健洋は…



 9月に行われた第4節のノリッジ戦以降、リーグ戦全試合にフル出場していた冨安健洋は、この試合でも右サイドバックでスタメン出場した。

 プレミアリーグで空中戦、地上戦ともに強さを見せる冨安は、試合開始早々のジャック・ハリソンとの競り合いに勝利。この日も守備で強さを見せると、42分にはチームの3点目に関与している。

 相手にペースを掴まれた51分には、クリーンなタックルで相手のカウンターを防ぐと、直後の56分には相手の決定機を阻止した。クロスに走り込んできた相手MFの前に体を入れると、流れたボールを猛追。後ろから追ってきた相手選手を背負いながらキープすると、そこから反転してボールを運んでファールをもらった。

 この場面はペナルティーエリア内でファールすればPK、流れたボールを奪われれば再び相手が決定機を迎えてしまう難しい状況だった。ここでクリーンなタックルで決定機を阻止し、自身がファールをもらって確実にマイボールにした冨安のプレーは見事だった。

 前節に続き、質の高いパフォーマンスを見せていた冨安だが、62分にオフサイドでプレーが止まるとピッチに座り込んだ。これを見てミケル・アルテタ監督はすぐに交代を決断。無念の負傷交代となってしまった。

 思いがけぬ負傷により途中交代となった冨安だが、『ESPN』は日本代表DFを高評価。選手では、ガブリエウ・マルティネッリに次ぐ「8」点の評価を付けた。

 負傷については、アルテタ監督が試合後に「筋肉系のトラブル」と説明した。続けて「彼には大きな負荷がかかっていた。加入してからフル出場が続いているし、今週も少し苦しんでいた」と話し、交代については「彼は試合を続けられる100%の自信がなかったから交代した。怪我がないことを祈っている」と言葉を残した。

 加入後すぐに不動の存在となった冨安がここで離脱となれば、アーセナルにとっては大きな痛手となる。素晴らしいパフォーマンスを見せ、チームの中心となりつつある冨安の存在は、チームに必要不可欠だ。怪我の具合はわからないが、早期回復し再びピッチで奮闘する姿に期待したい。

(文:阿部勝教)

【了】

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