試合を決めたのは…
冒頭に述べたようにディボック・オリギの活躍が、勝ち点1が濃厚だったこの試合を勝利に導いた。
72分にヘンダーソンに代わって投入されたオリギ。いつもは球離れが悪く、ボールロストも多いオリギだが、今節は投入直後からスムーズに試合に入り、リバプールの攻撃にアクセントをつけた。
そしてスコアレスで迎えた90+4分、フィルジル・ファン・ダイクからのロングフィードを受けたサラーが、見事なファーストタッチでエイト=ヌーリに代わって投入されたフーフェルをかわしてボックス内に侵入。右足でエリア内のオリギにパスを入れると、トラップから見事な反転シュートをゴールに叩き込み、リバプールが土壇場で試合の均衡を破った。
今節に限らず2018/19シーズンのマージーサイド・ダービーでの劇的ゴールや、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝セカンドレグ、バルセロナ戦での2ゴールなど途中出場から何度もチームを勝利に導いてきたオリギ。
英『Sky Sports』によると、オリギは今節に決めたゴールが途中出場からプレミアリーグで決めた10つ目のゴールだったそうだ。途中出場からの10ゴールはリバプール史上最多であり、この記録こそ彼がリバプールに所属し続けている理由だろう。
だが、「リバプールのオリギ」が見られるのはあと僅かかもしれない。と、いうのもオリギとリバプールの契約は今季終了までなのだ。
しかし、1月にサラーとサディオ・マネがアフリカ・ネーションズカップのため約1ヶ月間離脱することを考えると残留が望ましいだろう。今冬に高額なオファーを受ければ移籍をする可能性もあるが、リバプールが誇る“スーパーサブ“の今後の去就にも注目だ。
(文:安洋一郎)
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