ストレスだけが溜まる大会に
【写真:Getty Images】
FW:クリスティアン・ヴィエリ(元イタリア代表)
生年月日:1973年7月12日
ユーロ2004成績:3試合0得点0アシスト
ユーロ2004に臨んだイタリア代表は、不完全燃焼のまま大会を去ることになった。グループリーグ初戦のデンマーク代表戦をスコアレスドローで終えると、続くスウェーデン代表戦はアントニオ・カッサーノのゴールで先制も、終盤ズラタン・イブラヒモビッチに点を許しドロー決着。最終節ブルガリア代表戦には勝利したものの、スウェーデン代表とデンマーク代表を上回ることができず、3位で決勝トーナメント行きを逃すことになった。
そんなチームにおいて特に低調なパフォーマンスに終始していたのが、クリスティアン・ヴィエリだ。身長185cmを誇る重戦車FWはデンマーク代表戦とスウェーデン代表戦でCFとしてスタメン起用されたが、なかなかボールを収められないなど沈黙。最終節ブルガリア代表戦は膝に違和感を抱えたこともあって欠場しており、結局3試合ノーゴールで批判の的となっている。
そのヴィエリは、スウェーデン代表戦後「俺はお前ら全員を合わせたよりも男らしい。お前らには良心がない!」と報道陣に激怒していたようだ。イタリア紙『ラ・レプッブリカ』によると、その理由はスウェーデン代表戦でGKジャンルイジ・ブッフォンと喧嘩したという「フェイクニュース」を掲載されたからだ。ブッフォンは冷静にこれを流したが、ヴィエリの怒りは頂点に達し「俺たちは毎日記者会見に出てお前らの仕事に敬意を払ってきた。だが、お前らは俺たちに敬意を示していない」などとコメントしていたよう。ヴィエリにとって、ただただストレスの溜まる大会になってしまった。