「研ぎ澄ませていかないといけない」
「非常に嬉しかったというか、目の前で曜一朗らしいゴールを決めたのが、ホント素晴らしいなと。『よくやった』とあの瞬間は思いました」と。
まさにミラクルゴール。この1点が名古屋の勝利につながれば、背番号8にとっては理想的な展開に他ならない。けれども、「勝って大久保を送り出そう」と士気を高めるこの日のセレッソは決して諦めなかった。それが後半35分の藤田直之の同点弾、そしてラスト3分の西尾隆矢の逆転弾につながる。
どちらもリスタートからで、最近の名古屋が課題と位置づけていた形だった。
「セットプレーのところで立ち位置、連係含めて研ぎ澄ませていかないといけない。相手を引っかけて与える回数も多くなった。それを減らす努力をしながら、1試合1試合どういう形でやられたかをみんなで話し合いながらやらないといけない」
稲垣が神妙な面持ちで語るように、一瞬の隙を突かれた名古屋は1-2で逆転負け。3位を逃した挙句、4位の座も鹿島アントラーズに明け渡して5位に転落する格好になってしまった。