南野の評価は…
この試合に出場した南野拓実は、今季CL初先発。サディオ・マネ、モハメド・サラーと共に3トップの一角を務めた。
しかし、前半でチャンスに関わったのは開始早々の裏への抜け出しと、40分にネコ・ウィリアムズのクロスに合わせたヘディングのみ。相手に主導権を握られたこともあり、ボールにほとんど絡むことが出来なかった。
だが、後半に入ると徐々にペースを取り戻していった。47分にはピッチ中央でボールを持つと、サディオ・マネに鋭いスルーパス。さらに62分には、サディオ・マネが放ったシュートのこぼれ球に反応。相手DFに当たり、頭上に上がったボールを見事に合わせ、ゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定により幻のゴールとなった。
攻撃だけでなく守備時にはポジションを下げ、自陣ペナルティーエリア内にまで戻る献身的なプレーを見せた。サラーの交代後は右サイドに入り、効果的な裏への抜け出しと前線からの果敢なプレスで無失点での勝利に貢献している。
試合後、南野を右サイドに置いたことについて聞かれたユルゲン・クロップ監督は「システム上の問題」と説明。続けて「彼はハーフスペースでプレーしたり、下がってきたり、多くのことが出来るが、決して右ウィンガーではない。あの瞬間は右ウィンガーだったが、他の瞬間ではストライカーであり、センターフォワードです。私はタキにとても満足している」と 日本代表MFのパフォーマンスに満足感を示した。
監督の評価は上々。ここまで公式戦の出場は多くなかったが、12月、1月とここから厳しい戦いが待っているため、出番は必ず回ってくる。アーセナル戦のように短い時間で結果を残し、出場機会を増やしていくことは出来るだろうか。
(文:阿部勝教)
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