プレミアリーグ第12節、ワトフォード対マンチェスター・ユナイテッドが現地時間20日に行われ、4-1でワトフォードが勝利した。惨劇を喫してもなお、オーレ・グンナー・スールシャール監督は解任されず。そして、チームの課題は改善される気配がない。(文:本田千尋)
改善される気配のない課題
この内容と結果でも“首”は飛ばないのだろうか……。
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11月20日に行われたプレミアリーグ第12節で、マンチェスター・ユナイテッドは惨敗した。敵地に乗り込んだ“赤い悪魔”は昇格組のワトフォード相手に4失点。始まってすぐの6分に与えたPKはダビド・デ・ヘアのビッグセーブで凌いだものの、28分に左からの折り返しをジョシュア・キングに決められて先制を許す。そして44分、今度は右からの折り返しを、ボックス内でフリーで受けたイスマイラ・サールに右足を振り抜かれて2失点目――。
この試合に始まったことではないが、物凄く乱暴に言ってしまうと、依然としてオーレ・グンナー・スールシャール監督のチームには“組織”と呼べるものが存在しない。17位のワトフォードのプレッシングとボール奪取後のアクションは、例えばブライトンのようには整備されていなかった。
それでも、敵のハイプレスに対してマンUは安定したボール・ポゼッションを実現できていない。ポール・ポグバを怪我で欠いたこともあってか、中盤でボールを維持することができなかった。
何より、相手がボールを持った時にチームとしてプレスを掛けることができない課題は、一向に改善される気配がない。守備組織がほとんど存在しないことを象徴するのは22分の場面。カウンターを仕掛けられた時に、まるでプレッシャーが掛からず簡単にゴール前まで運ばれてしまう。
デ・ヘアの鬼気迫るセービングやブルーノ・フェルナンデスの創造性、クリスティアーノ・ロナウドの驚異的な得点力など、個人の能力に頼りがちで“組織”がない印象は、ワトフォード戦でも変わっていなかった。