【写真:Getty Images】
【日本 1-0 ベトナム カタールW杯アジア最終予選】
カタールワールドカップのアジア最終予選が11日に行われ、日本代表はベトナム代表に1-0で勝利を収めた。
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先発メンバーは10月に2-1で勝利したオーストラリア代表戦から1人が入れ替わったのみ。唯一の変更は右サイドバックで、DF酒井宏樹がベンチ外となり、DF山根視来が先発起用された。
森保一監督は山根の抜てきについて「室屋(成)ももちろん我々がボールを握りながらも推進力を生かし、守備にも絡めると思いますが、よりボールを握る中で山根のよさが活かせるかなということで起用という選択に至りました」と説明した。
この発言からもわかる通り、ベトナム戦に向けて酒井は起用の選択肢に入っていなかった。森保監督曰く「プレーすることは不可能な状態」だったためだ。
「ベトナム戦に向けてはプレーするのは難しいという報告を受けていて、メディカルサイド、そして本人は次のオマーン戦に向けてプレーできるよう別メニューで調整しています。最終的にはこれから経過観察をして試合に出られるかどうか見極めていきたいと思います。現段階では次のオマーン戦でプレーすることを目指して別メニューでトレーニングしています」
酒井は11月3日に行われた川崎フロンターレ戦で負傷し、11月7日の鹿島アントラーズ戦を欠場していながら日本代表に合流。チームに帯同していたものの、ベトナム戦直前まで全体練習に加わることなく調整してきたという。
9月にはシリーズ1戦目のオマーン代表戦を終えた時点でコンディションを考慮されて日本代表を離脱。その後、所属する浦和レッズの試合にはすぐ復帰したが、夏に欧州でのシーズンを終えてから休みなく東京五輪にも出場し、さらに休みなく浦和に合流するなど過密なスケジュールをこなしてきた影響でパフォーマンスのレベルを落としていた。
日本代表にとって重要な戦力であることは疑いなく、負傷を抱えた状態で招集された今回の遠征では1戦目を欠場。現時点では16日のオマーン代表戦に出場できる確証はないままチームに帯同している。
酒井も31歳のベテランになり、若手時代のように無理をさせられなくなってきているのは間違いない。このままでは酷使しすぎて本来のパフォーマンスを取り戻せなくなってしまうのではないかと心配になる。
日本サッカー界のために全てを尽くして戦ってくれることには最大限のリスペクトを送らねばならないが、時には休息も必要だ。まずはオマーン戦で森保監督がどのような決断を下すかに注目したい。
(取材・文:舩木渉)
【了】