【写真:Getty Images】
日本代表の欧州組11人が想定外のトラブルに見舞われた。
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オランダの首都アムステルダムから9日午前中にベトナム入りする予定だったチャーター機が、途中給油地のロシア国内の空港で約10時間にわたって立ち往生。結局、ベトナム到着は9日深夜にずれ込み、多くの選手たちが前日の公式練習のみで11日のベトナム代表戦に臨むこととなってしまった。
そのチャーター機に乗っていたDF吉田麻也は「ロシアの給油地でトラブルがあって、そこで9〜10時間くらいストップしたんですかね。で、そこからまた飛んでベトナムに入ったので、だいたい24時間くらい機内にいたと。とてもいい経験になりました」と苦笑いを浮かべながら語った。
選手たちは一時的な降機を希望したというが、ロシアのビザを持っていなかったため許されず。吉田によれば11人は「ストレッチできるスペースが幸いあったので、ストレッチをして、まあカードゲームやったり話したり」して10時間を過ごしていたそうだ。
「代表選手がパッと集まって、隔離もある中で、少ししか練習できなくて試合という状態が続いてたので、なかなかしっかり話す時間も少なかった。ある意味、いい機会になったかなと思っていますし、こういう経験は絶対しておいた方が将来役に立つと思うので、よかったんじゃないかなと思います」
あくまでトラブルもポジティブに捉えて前に進む。想定外の事態だったとしても、合流遅れやコンディション不良を結果が出なかったときの言い訳にするつもりはない。吉田は語る。
「まずはこのベトナム戦に勝利することが一番のテーマですし、こういうアクシデントの経験も全ては明日勝ってこそ、いい経験になったと思えるし、数年後に笑って話せるようになると思うんで、とにもかくにも明日勝たないと始まらないと思っています。
なので、まずは試合に集中して、あまり外部のことに気を散らさないようにして、練習が今日の1回しかないので、集中力を高めてやらなきゃいけない。明日の試合も、もちろんピッチ内でもいろんなことも起こり得るので、精神的な準備が求められると思います」
森保一監督もチームへの合流が遅れた吉田やDF冨安健洋、MF南野拓実ら11選手をベトナム戦で起用の選択肢に入れることを明言した。キャプテンとして「もちろん出る準備をして、試合に挑む」と語る吉田は「どの選手もそうですけど、自分が100%で試合に臨める準備をしなければいけない。やるべきことは変わらない」と強調する。
これまでにない逆境を日本代表がどのようにして乗り越えるか。11日に行われるカタールワールドカップ・アジア最終予選のベトナム戦では、サムライブルーの底力が試される。
(取材・文:舩木渉)
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