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リバプール、今季初黒星はなぜ起きた? 世界的CBの“怒り”が意味したもの、浮かび上がった弱点とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

プレミアリーグ第11節、ウェストハム対リバプールが現地時間7日に行われ、3-2でホームチームが勝利している。リバプールはこれが今季初黒星。ユルゲン・クロップ監督率いるチームに、一体何が起きていたのだろうか。(文:本田千尋)

開始4分で起きた悲劇

リバプール
【写真:Getty Images】

 改めて“弱み”が浮き彫りになった。

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 現地時間7日に行われたプレミアリーグ第11節。アウェイでウェストハムと対戦したリバプールは、試合が始まって間もない4分に失点した。

 3分にカウンターを喰らったリバプールは、ロングボールに反応して左サイドを抜け出したミカイル・アントニオにフィルジル・ファン・ダイクが対応。敵の9番のクロスを阻止してコーナーキックに逃れる。

 この直後、ファン・ダイクは両手を叩き声を上げて味方を叱咤した。おそらくロングボールの出所となったパブロ・フォルナルスを複数で囲める局面でありながら、きっちりとカウンタープレスを掛けなかったことに対して怒りを露わにしたのだろう。そして、このCKでフォルナルスが蹴ったボールがそのまま吸い込まれる形で、ウェストハムが先制に成功。開始早々にリバプールは1点を追う展開となったが、この嫌な流れを招きかねないからこそ、ファン・ダイクは怒ったのだろう。そして、オランダ代表CBの“懸念”は現実の物となった。

 4日前に行われたチャンピオンズリーグ(CL)、アトレティコ・マドリード戦の快勝が気の緩みを生んだのかもしれないし、中3日という短い期間では、コンディションの面でリカバリーしきれなったのかもしれない。アトレティコ戦からスタメンの変更は、左サイドバックがコスタス・ツィミカスからアンドリュー・ロバートソンに戻っただけだった。いずれにせよ、ちょっとした隙を突かれるような形で、リバプールは試合の主導権を握られることになり、苦しい展開を自ら招いたのである。

 ウェストハムからすれば、早い時間に1点を奪ったことで無理をする必要はなくなった。彼らは基本的に[4-5-1]の陣形で守備ブロックを構築。その強度の高さに比べれば、4日前に戦ったアトレティコや10月24日に5-0で粉砕したマンチェスター・ユナイテッドの守備が、ザルに思える程だ。余談になるが、守備が不安定なマンUは、今こそデイビッド・モイーズが率いるべきなのかもしれない。

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