プレミアリーグ第11節、マンチェスター・ユナイテッド対マンチェスター・シティが現地時間6日に行われ、0-2でアウェイチームが勝利した。70%近くボールを支配されたユナイテッドは、シティ相手に攻め手を欠き、ほとんどの攻撃的なスタッツで今季ワーストを記録。0-2というスコア以上に差を感じる試合となった。(文:安洋一郎)
肝心な3-5-2のシステムが機能せず…
【写真:Getty Images】
前節、トッテナムに3-0の勝利を収めたマンチェスター・ユナイテッドは、この試合で機能した3-5-2のシステムで試合に臨んだ。
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3人のCBとWB含む5人の中盤+GKのダビド・デ・ヘアで守りきって、最前線のクリスティアーノ・ロナウドがチャンスを決めきる。マンチェスター・ユナイテッドのオーレ・グンナー・スールシャール監督はこのようなゲームプランを描いていたかもしれないが、前半早々にそのプランは崩れる。
7分、左サイドでボールを受けたジョアン・カンセロが左足で鋭いクロスを上げたところ、カットに入ったエリック・バイリーのクリアがそのままユナイテッドゴールに吸い込まれた。
あっけなく先制を許したユナイテッドは、26分にカウンターからクリスティアーノ・ロナウドに決定機が訪れるも、エデルソンのファインセーブに阻まれ同点ゴールを奪うことはできなかった。
30分を過ぎてからはシティが立て続けに4本、強烈な枠内シュートを放つが、その全てをダビド・デ・ヘアが好セーブ。いずれのシュートもデ・ヘアでなければ入っていた可能性があり、守護神の大活躍でなんとか1点ビハインドの状況を保っていた。
しかし、前半終了間際にダメ押しの2点目を決められてしまう。カンセロがエリア内に内巻きのクロスを上げると、ハリー・マグワイアとルーク・ショーはラインを割ると判断しこれをスルー。だが、シティのベルナルド・シウバは、ただ1人このクロスボールに対して反応しており、最後は足を投げ出してゴールに押し込んだ。
前半を2点ビハインドで折り返し、ユナイテッドは後半開始から4-2-3-1へとシステムを変更。だが、これが全く機能しなかった。後半に関しては、試合終了間際の90+5分まで、シティのペナルティーエリア内でボールに触れることすらできなかった。
追加点を奪われることもなかったが、試合を通じてユナイテッドのボール支配率は32.6%、シュートは5本(枠内1本)、パス本数も400本に留まり、いずれも今季ワーストのスタッツに終わった。
対するシティは16本のシュート(枠内5本)を放ち、パス本数は832本を記録した。これは11月6日現在までに行われた全106試合で最多のパス本数であり、それだけシティが試合を支配していたという証拠でもある。
0-2というスコアに以上に両チームの差を感じるゲームだった。