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レアル・マドリードは過渡期でも崩れない。バルセロナと大きく違うのは? たとえベンゼマがいなくても…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

ベンゼマがいなくても、この男がいる



 オサスナ戦のドローを受けて、アンチェロッティ監督は「フィニッシュワークの改善」を課題として挙げていたが、今季好調のブラジル代表FWが見事に指揮官の期待に応えた格好だ。エースFWのベンゼマがいなくとも、少なくともリーグ戦ではヴィニシウスが得点源として機能することを証明した。

 ただ、19分にエルチェに決定機を作られ、試合終了間際の86分にはカゼミーロの軽率なパスからショートカウンターを喰らって失点している。試合内容が完璧だったわけではなく、アンチェロッティ監督は「終盤はゲームを上手くコントロールできなかった」とコメントを残した。

 しかし、シャフタール戦に向けたローテーションという意味では、後半の途中に両SBを入れ替えながら、84分と85分にはモドリッチとヴィニシウスもベンチに下げるなど、選手のやりくりは上手くいったと言えるのではないか。何より2-1で勝ち切って勝ち点3を持ち帰ることに成功している。

 暫定的にはではあるが、リーグ戦では首位に浮上した。監督がジネディーヌ・ジダンから交代した直後の“過渡期”にあることを踏まえると、穴がないとは言えないが、アンチェロッティはまずまずの戦いを見せている。

 なぜ、レアルは“過渡期”にあって大崩れせずに戦えているのだろうか。

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