冨安の結果は…
今節も右SBで先発フル出場を果たした冨安健洋。前節同様に安定した守備で無失点に大きく貢献した。
この試合で冨安は両チーム合わせてトップのインターセプト数(3回)を記録。特に前半31分のジェームズ・マディソンからジェイミー・ヴァーディへの鋭い縦パスをスライディングでカットしたシーンは圧巻だった。
抜けていれば失点の可能性も大きかったこの場面で冨安は、あらかじめの準備と予測でパスをカット。このプレーには、すかさずアーセナルサポーターから「スーパートミ(冨安の愛称)」のチャントが送られた。
後半から投入されたバーンズへの対応は防戦一方となったことでやや苦しみ、79分にはエリア内でフィジカルバトルに敗れピンチを招いたシーンも見られた。だが、試合を通じて見れば安定したパフォーマンスを披露しており、前節アストン・ビラ戦同様に味方と連係して前にボールを取りに行き過ぎず、しっかりとした守備ブロックを形成することに貢献していた。
加入から数試合は積極的に前にボールを取りに行き過ぎたことで、その背後を狙われて失点というシーンがあっただけに、状況に応じて守り方をチームに合わせることができている点は評価すべきポイントだ。
アルテタ監督も「冨安は我々の守備陣に多くの落ち着きを与えてくれている。私たちが彼にどのように守って欲しいのかという方法を理解することと、適応力は多くの称賛に値する」と高い評価を与えている。
冨安やラムズデールを始め、今夏に獲得した新戦力が適応し始めているアーセナル。欧州カップ戦の出場権獲得権を争うであろうレスターにアウェイで勝利したことは勝ち点「3」以上の価値があり、サポーターたちの期待は高まるばかりだ。
(文:安洋一郎)
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