【写真:Zoom会見のスクリーンショット】
【日本 4-0 カンボジア AFC U23アジアカップ予選】
U-22日本代表は26日、AFC U23アジアカップ予選でU-22カンボジア代表に4-0で快勝した。
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この試合では、福島県の尚志高校でプレーする17歳のDFチェイス・アンリが先発出場。2020年に初めて世代別代表候補に選ばれ、長足の進歩を遂げてステップアップしてきた超逸材センターバックがU-22日本代表デビューを果たした。
会場となったJヴィレッジスタジアムは、尚志高校サッカー部の一員としても戦ったことのあるチェイスにとって特別な場所。「福島ということで、負けられないと思っていました」と語るチェイスは、貫禄あるプレーで完封勝利に貢献した。
ディフェンス面では味方のカバーリングや対人の強さで存在感を発揮していたが、「ヘディング決めたかったっす。悔しいっす」と、最も悔やむのはゴールを決められなかったことだった。
同じく高校生のMF甲田英將やMF松木玖生、MF中村仁郎といった選手たちがゴールを奪ったものの、チェイスはノーゴール。チェイスは「絶対に自分も決めてやろうと思っていたけど、決められなくて悔しいっす」と、セットプレーなどで何度か訪れたチャンスを逃し、本気で悔しがっていた。
しかし、年上の選手たちばかりのチームで17歳のチェイスが見せた堂々たるパフォーマンスには、今後への期待を抱かざるを得ない。欧州クラブにも練習参加するなど、国内外問わずお大きな注目を集める逸材センターバックにとって、カンボジア戦は絶好のショーケースだった。
ただ、ピッチ上での冷静な振る舞いとは裏腹に、ピッチ外では超天然なのがかわいいところ。尊敬する吉田麻也がA代表で着けているのと同じ「背番号22」でU-22日本代表デビューとなったが、「吉田選手が22番というのを忘れていたので、あんまりそういう(特別な)想いはないっす。すみません…今気がつきました(笑)」と満面の笑みで語る。チェイスの天然ぶりに、会場に集まっていた記者陣からは爆笑が巻き起こった。
吉田に関してチェイスは、東京五輪を見て「すごかった」と感じ「キャプテンシーがすごくて、本当に対人も強いし、ビルドアップもすごく安定するし、チームのことを考えて行動するし、本当にすごいです」と以前から尊敬の念を口にしていた。
ゆくゆくは日本代表を支えてきた歴代「22番」を超えるようなポテンシャルを秘めていることは間違いない。17歳のチェイスは、日本代表が世界と台頭に渡り合うために、大切に育てていかなければならない逸材だ。
(取材・文:舩木渉)
【了】