二人目の退場者発生で勝負あり
と、守備面で課題を露呈したミランだが、結果的に同点に追いつかれた後、さらに2点を追加して4-2で勝利することができた。
ミランにとって追い風となったのは、やはり58分、ボローニャ二人目の退場だろう。ソリアーノが足裏でバロ=トゥーレの足を踏み、一発アウトとなった。
9人となった後、シニシャ・ミハイロビッチ監督は守備的な選手を投入し、死に物狂いで勝ち点1を奪いに来た。それに対しミランは当然のことながら凄まじいほどの圧力をかけ続けている。しかし、ボローニャがとにかくよく粘ったことで、なかなかスコアは2-2から動かずにいた。
それでも、84分にベナセルが強烈なボレーシュートを叩き込み、勝ち越し。その6分後、今度は相手がリスクを背負って前に出てきたところを突き、イブラヒモビッチにもゴールが誕生している。
守備面で課題を露呈し苦戦したミランだが、ブラヒム・ディアスやフランク・ケシエ、テオ・エルナンデスら複数の主力選手を欠く中、さらにチャンピオンズリーグ(CL)ポルト戦で大きな傷を負った後に勝利できたのは、何よりも大きな結果である。開幕9試合で8勝は1954/55シーズン以来2回目のことで、クラブ史上最高タイのスタートとなったようだ。
ミランの勢いはどこまで続くのか。引き続き注目だ。
(文:小澤祐作)
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