明治安田生命J1リーグ第32節が16日に行われ、横浜F・マリノスは北海道コンサドーレ札幌に2-1で勝利を収めた。1点ビハインドの後半途中からピッチに送り出されたFW杉本健勇は、打点の高いヘディングシュートでマリノス移籍後3得点目をゲット。貴重な同点ゴールで逆転勝利のきっかけを作った。浦和レッズで苦しんでいたストライカーは、不退転の決意で赴いた新天地でゴール感覚を取り戻しつつある。(取材・文:舩木渉)
らしさ溢れた豪快な同点ゴール
杉本健勇が吠えた。
【今シーズンのJリーグはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中】
16日に行われた明治安田生命J1リーグ第32節の北海道コンサドーレ札幌戦。1点ビハインドの74分にMF喜田拓也との交代で投入された横浜F・マリノスのストライカーは、84分に逆転勝利の呼び水となる同点弾を叩き込んでチームを勢いづけた。
「エウベルとは練習中からもすごく話していましたし、先週の練習でも結構合っていた部分があった。今日もああいうボールをくれとは言っていたので、2人で描いていた通りのゴールだったなと思います」
先に交代出場していたMFエウベルが左サイドからふわりとしたクロスを送ると、ゴール前で待っていた杉本が跳ぶ。そして、相手のマークをものともしない打点の高いヘディングシュートでゴールネットを揺らした。
センターサークルに戻りながら、何度も吠えた。「まずチームが勝つことが一番大事」と語る背番号41は、ゴールの喜びとともに逆転勝利を確信していた。
その後、マリノスは88分にFW前田大然の今季リーグ戦18得点目となるゴールで逆転し、勝ち点3を獲得。序盤に先制される厳しい展開から勝利をもぎ取り、川崎フロンターレとの優勝戦線に踏みとどまることができた。
7月に浦和レッズから期限付き移籍加入した杉本にとっては、マリノスでの3得点目。8月からFWレオ・セアラが好調で、なおかつ自らの離脱期間もあったこともあって、これまで先発起用は1試合のみ。それでも短い時間の中でコンスタントに結果を残してケヴィン・マスカット監督にアピールを続けている。
「なかなかレッズで試合に出られない中でマリノスさんから話をもらって、もちろんレッズで何とか結果を残したい気持ちはあったんですけど、残りの半年を自分がどっちでチャレンジしたいのかと思った時に、マリノスでチャレンジしたいと思いが強かったので、それだけですね。そういう言い方をしたらレッズの方々に軽いと思われるかもしれないですけど、感謝していますし、多くの人が関わってくれて移籍が成り立ったので、本当に感謝しています」