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アーセナル、冨安健洋が最低評価となった理由。世界最高峰の舞台で突きつけられたSBとしての課題とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

プレミアリーグ第8節、アーセナル対クリスタル・パレスが現地時間18日に行われ、2-2のドローに終わっている。日本代表DF冨安健洋はこの日も先発出場。守備ではさすがの安定感を示した。しかし、あるデータサイトでは最低評価に。一体なぜ。(文:小澤祐作)

苦戦した最大の原因は?

冨安健洋
【写真:Getty Images】

 アーセナルはホームで勝ち点1を拾った。本来であれば満足いく結果ではないが、この試合に関しては大満足な結果と言っていいだろう。パトリック・ヴィエラ監督が「勝ち点3に値した」とゲーム後に話した通り、クリスタル・パレスの方が内容では圧倒的に上回っていた。

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 試合への入り方は最高だった。開始わずか8分、右サイドから崩しニコラ・ペペがシュートを放つと、これをピエール=エメリク・オーバメヤンがプッシュ。幸先よく先制に成功している。

 しかし、そこからの約80分間はほぼアウェイチームペースだった。アーセナルはボールを保持しても効果的な縦パスやダイレクトパスを入れられず足元での勝負が増えるなど、全体的にビルドアップ時の迷いがみられた。そうなると当然、C・パレスのDF陣に“守りやすさ”を与えてしまう。中途半端な位置で奪われてはカウンターを喰らってピンチになる場面が目立っていた。

 実際、後半に失った2点はいずれも自分たちのボールロストが原因となっている。1失点目は自陣でトーマス・パルティが奪われてそのままクリスティアン・ベンテケにゴールを献上。2失点目はアルベール・サンビ・ロコンガのボールロストからロングカウンターを浴び、得点へと繋げられている。

 試合後にはミケル・アルテタ監督も「ボールを保持した時の落ち着きがなく、簡単に相手へ渡してしまった。パスに連続性がなく、1本や2本のパスで攻撃しようとしたり、距離が長すぎたりしていた」とビルドアップ時の課題に言及。この日苦戦を強いられた最大の原因はここにあったと言えるだろう。

 また、アーセナルはボールの奪いどころも定められていなかった。丁寧なビルドアップを図るC・パレスに良いプレッシャーをかけられずボランチの脇や背後を何度も突かれ、そこからサイドに展開され全体が揺さぶられている。結果的にそこからゴールを奪われることこそなかったものの、苦戦を強いられた原因の一つとなっていた。

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