主将・吉田麻也が反省するのは…
この結果、柴崎は手痛いミスを犯し、最前線の大迫も孤立。酒井と長友佑都の両サイドバックも攻撃に出るパワーを失った。後半から出てきた古橋や原口はゴール前で力強さを示したものの、結局、相手の堅守をこじ開けられなかった。森保監督の采配力の遅さと修正力の不足が重要局面でまたも露呈される形になったのである。
これで日本代表は最終予選序盤3戦で早くも2敗目。その2戦とも無得点という深刻な状態に陥っている。
サッカーはサウジアラビア戦の失点場面のように予期せぬアクシデントが起こり得る。だからこそ、確実に点を取ることが肝要だ。その重要性は国際Aマッチ128戦目となった百戦錬磨の長友を筆頭に誰もが分かっているはずだが、ここまでは目に見える形になっていない。本当に頭の痛い状況なのだ。
「後ろから見ていて、攻撃に怖さが足りないのは今日感じましたが、FWのせいだけではないと思います。改善点としては、もうちょっとボールを保持して、相手を走らせて、相手のオーガナイズが崩れるタイミングを見定めるのも大事だし、遅攻と速攻をうまく使い分けたかったなと思います」
吉田が反省点を口にする一方、遠藤も改善点を次のようにはっきりと指摘する。
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