必要となる明確な戦略
59分に南野→古橋亨梧、浅野→原口元気と両サイドハーフを代えてから、ようやく長友が高い位置に出てくるようになった。それまでポジションバランスの悪い攻め方をしていた理由はわからないが、そのために偶発的なチャンスしかなく、再現性のあるチャンメークは少なかった。
ここまでの最終予選3試合で1点しかとれていない。守備は計算できるが、このままでは勝ち切るのが難しい。
ポジショニングを整理して再現性のあるチャンスメークを構築するか、それが無理なら偶発性を高めるための工夫、そのためのメンバーの交代が必要だろう。
森保一監督はよく「良い守備からの良い攻撃」と言っているが、高い位置でボールを奪わないかぎり良い攻撃ができていないのが現状である。ここをどう改善するかは予選のポイントになる。とはいえ、次のオーストラリア戦は目前。当面の相手を上回るための明確な戦略が必要になりそうだ。
(文:西部謙司)
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