日本代表は現地時間7日、カタールワールドカップ・アジア最終予選でサウジアラビア代表と対戦し、0-1で敗れている。最終予選3試合でわずか1得点に留まる日本代表の攻撃は、どのような問題を抱えているのか。(文:西部謙司)
前半は一進一退
立ち上がりはサウジアラビアがボールを支配するが、6分に日本代表が流れを変えて攻勢に転じる。GK権田修一を経由させてパスをつなぎ、相手のハイプレスを空転させる。着実に敵陣まで運んで、柴崎岳の惜しいミドルシュートにつなげた。ロシアワールドカップではベルギーに押し込まれたときに流れを変えられなかったので、これに関しては進歩している。
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12分、サウジアラビアはFKからアブドゥラー・マドゥの放ったヘディングシュートを権田が体に当てて防ぐ。24分、冨安健洋のロングパスを拾った浅野拓磨のクロスを南野拓実がヘディングシュート。一進一退の攻防が続く。
サウジアラビアはMFをディフェンスラインの中央に下げる形の3枚回しで日本代表のハイプレスを外そうとするが、大迫勇也、鎌田大地にサイドハーフ1人が加勢する3人のプレスですかさず対抗する。逆に、日本代表は柴崎がCBの脇に下りる形で打開を図るがこちらも大きな効果は得られない。
長友佑都のパスカットを拾った鎌田から大迫へのパスで抜け出したのは最大のチャンスだったが、大迫のシュートはGKに阻止された。内容はほぼ互角。どちらにも転ぶ可能性がある接戦になっていた。
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