【写真提供:JFA】
現地7日にカタールワールドカップのアジア最終予選が行われ、日本代表はサウジアラビア代表に0-1で敗れた。
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試合直後にフラッシュインタビューに応じたキャプテンのDF吉田麻也は、厳しい現実を受け入れつつ、次のように話した。
「まだ終わったわけではないので、終わったときにジャッジしてもらえればいいなと思いますし、そのときに結果が出なければ、もちろん協会、監督、そして選手も責任を取る覚悟ができていると思うので、終わってから判断してもらえればいいと思います」
非常に重い意味を持ちそうな発言だ。中でも「責任を取る覚悟ができていると思う」という部分の主語には日本サッカー協会や日本代表監督のみならず、「選手」も含まれていた。この言葉に込めた真意とは何だったのだろうか。
日本への帰国直前にオンライン取材に応じた吉田に、「責任を取る覚悟」発言の意図を尋ねると、しばしの沈黙の後に重い口を開いた。
「サッカーの監督やダイレクターとかというのは、結果が出なければいつクビが飛んでもおかしくない仕事だと思います。選手はどちらかというと契約に守られているところもあるかなと。ただ、代表チームに関してはそういうものはないので。監督が代われば、組織も変われば、選手も代わるし、それは代表でも(所属)チームでも起こり得ることだと思うので」
さらに続ける。ここから先の吉田の発言に込められた「覚悟」は、1人の選手が背負うには重すぎると感じるほど。だが、彼はそれほどのものを背負ってまで、日本代表としてワールドカップ出場権をつかみ取らなければならないと理解しているようだ。
「万が一、予選で敗退してしまって、このチームの活動が終わってしまうのであれば、おそらくガラッと入れ替わることになるだろうなと思うし、自分自身もそこが区切りになると思っているので。そんな不甲斐ない結果になってしまったら、すっぱり辞めようと思います」
カタールワールドカップ出場を逃せば、同時に日本代表からも引退。吉田のフラッシュインタビューでの「責任を取る覚悟」という言葉の裏には、ワールドカップ出場権獲得に自らの代表キャリアを賭けるほどの強い思いがあった。
(取材・文:舩木渉)
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