【写真提供:JFA】
現地7日にカタールワールドカップのアジア最終予選が行われ、日本代表はサウジアラビア代表に0-1で敗れた。
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3連勝しているサウジアラビア代表やオーストラリア代表とは反対に、開幕から3試合で1勝2敗と苦しむ日本代表はワールドカップ出場権獲得を逃しかねない事態に陥っている。
今回の負け方もお粗末だった。両チームとも得点のないまま迎えた71分、相手選手からプレッシャーを受けたMF柴崎岳が右サイドのハーフウェーライン付近からバックパスを選択する。しかし、このパスがミスとなってDF吉田麻也まで正確に通らず、追いかけてきたサウジアラビアのFWフィラス・アル・ブライカンにボールを奪われてしまう。
そして、アル・ブライカンはそのまま日本のペナルティエリア内まで侵入し、GK権田修一の股を抜くシュートでゴールネットを揺らした。結局、ミスから生まれたこのゴールがサウジアラビアにとっての決勝点となった。
失点のきっかけを作ってしまった柴崎は、直後の73分にMF守田英正との交代を告げられベンチに下がった。
試合後の記者会見に出席した日本代表の森保一監督は柴崎について「彼は非常にハードワークしてくれていて、攻守にわたってチームに貢献してくれていました」と、そのプレーぶりを称える。そのうえで「疲労が見えてきたので、交代をしようと思っていたところでの失点になりました」と、交代の経緯を説明した。
柴崎は後半に入ると危険な位置でのボールロストが増えて度々ピンチを招いており、失点場面のパスミスもその流れの延長線上にあった。しかし、交代は決定的なミスに対する懲罰的なものではないようだ。
また、疲労が見えていたなかで柴崎の交代が「もっと早ければ…」という指摘もあるが、森保監督は「タイミングとしては間違いではなかったかなと思っています」と述べ自らの判断を後悔していない。
柴崎は9月からの3試合に全て先発起用されているが、日本代表はアジア最終予選で1勝2敗と結果が出ていない。帰国直前にオンラインで取材に応じた森保監督は「ピッチに立たなければミスは起きていないわけで、ピッチに立たせたのは監督である私なので、そのミスも含めて全て私の責任だと思っています」と、あくまで柴崎を擁護する立場を崩さなかった。
日本代表は12日にホームでオーストラリア代表と対戦する。次の相手は7日にオマーン代表を下し、ワールドカップ予選11連勝と自国記録を塗り替えるなど確かな強さを発揮している。サウジアラビア戦以上の苦戦が予想されるが、ここで勝ち点を落とすようなことがあれば、日本のワールドカップ出場権獲得は極めて厳しくなってしまうだろう。
(取材・文:舩木渉)
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