【写真:Getty Images】
元イングランド代表のデイビッド・ベッカム氏があまりにも劇的な状況で決めてみせた“伝説のフリーキック”から、今日でちょうど20年となった。どれほど時が経とうとも決して色褪せないスーパーゴールは、今改めて見直してみてもやはり完璧としか言いようがない。
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2001年10月6日に行われた日韓ワールドカップ欧州予選最終節の試合でギリシャと対戦したイングランド代表は、予想外の窮地に追い込まれていた。すでに敗退の決まっていたギリシャにホームで勝利すれば自力で本大会出場を決められる状況だったが、後半アディショナルタイムを迎えた時点でスコアはまさかの1点ビハインド。そのまま試合を終えれば、同じグループのドイツ代表に逆転を許してプレーオフに回ることになってしまう。
92分を過ぎたところで、イングランド代表は敵陣内でのFKを獲得。蹴るのはデイビッド・ベッカム。いかにキックの名手であっても、FKからの直接ゴールというのはそれほど確実に決まるプレーではない。だが決めればワールドカップ出場決定、外せばプレーオフ行きという極度のプレッシャーがかかるこの場面で、ベッカムはGKが一歩も動けない完璧なシュートをゴールネットに叩き込んでみせた。
イングランド代表はロンドンのウェンブリー・スタジアムを本拠地としているが、旧ウェンブリーが閉鎖され新ウェンブリーが建設中のこの時期は国内各地でホームゲームを戦っていた。このギリシャ戦の会場となったのが、ベッカムの当時所属していたマンチェスター・ユナイテッドの本拠地オールド・トラフォードであったことも状況をさらに劇的なものとしている。
伝説のゴールから20年を迎え、ベッカム氏自身も人生最高の瞬間のひとつを改めて振り返った。「あのゴールについて考えたり話したり観たりすると、今でも鳥肌が立つ。とにかく特別な瞬間だった。あれ以上完璧なことはあり得なかったよ」と英国メディアにコメントしている。