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古橋亨梧が帰ってきた! 完全復活弾で日本代表戦に弾み。セルティックの新3トップが秘める大いなる可能性【コラム】

シリーズ:分析コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

らしさが溢れたワンチャンス



 そんな状況でチーム成績も低迷し、誰もが待ち焦がれていたのが古橋の復帰だったのである。そして、彼は周囲の期待に結果で応えて見せた。

 スローインのリターンを受けたターンブルが右サイドで顔を上げると、古橋はすでに相手DFの背後をとろうと動き出していた。そしてターンブルがクロスの体勢に入るとみるや、一気にステップのスピードを上げてファーサイドへ。鮮やかな動きで相手DFの視界から消え、スコットランド代表MFからの絶妙なクロスを胸で押し込んだ。

 古橋がアバディーン戦で放ったシュートはこの1本のみ。チーム全体としてボール支配率61%を記録しながら、ディフェンスラインからのビルドアップがおぼつかず、相手に主導権を握られている印象の時間帯も多かっただけに、序盤の11分にワンチャンスを生かして先制パンチを食らわせられたのは大きかった。

 その後、セルティックは56分にコーナーキックから失点してしまう。追いつかれたうえに先制点以降はまともなチャンスシーンをほとんど作らせてもらえず、シュート数でもアバディーンに上回られていた。終盤に差し掛かるにつれて「またアウェイで勝ち点を落とすのか…」という雰囲気も漂う。

 アウェイで5試合連続勝利なしという結末が迫るなか、不穏な空気を振り払ったのは古橋と同じく今夏新加入のポルトガル人FWジョタだった。

 84分、ペナルティエリア手前でターンブルからのパスを受けたMFトム・ロギッチは反転しながら左サイドへスルーパスを送る。そして、パスコースの先にオーバーラップしてきていたDFアダム・モントゴメリーの折り返しを、ジョタが相手DFを背負いながら押し込んだ。

 セルティックは72分に右ウィングのFWリエル・アバダに代えてストライカータイプのアジェティを投入し、古橋を左サイドへ配置転換。それまで左サイドでプレーしていたジョタを右サイドに移していた。同時に経験豊富なチャンスメーカーであるロギッチを交代出場させていたことも含め、ポステコグルー監督の采配が実った形だ。

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