相手の起点を止められず…
リバプールが喫した2失点は、いずれも右サイドバックの後方を狙われた攻撃からだった。
怪我でトレント・アレクサンダー=アーノルドが欠場していたが、おそらくアーノルドが出場していても同じ形でやられていただろう。
問題はその局面ではなく、そこまでの過程。前半からマンチェスター・シティの起点となっていたベルナルド・シウバを止められなかったことにある。
マンチェスター・シティとは対照的に、インサイドハーフの選手が積極的にサイドに流れるリバプールは、ピッチ中央で常にポジショニングを変えてボールを受けるベルナルド・シウバを野放しにしたことで、再三チャンスを作られていた。
それだけでなく、ボール持った際には複数人でプレスに行くも簡単にかわされた。この選手のパフォーマンスが傑出していたこともあるが、対応が全て後手に回っていたことを考えると、フォーメーションを変えて中盤で数的優位を作る必要があった。
リバプールの中盤の強度は決して低いわけではないが、守備面でも高い強度を誇っていたジョルジニオ・ワイナルドゥムの退団がここにきて響いたようにも見えた。
今夏その穴を補強できなかったリバプールは、冬に補強に動くのか。それとも新たな戦術を見出すのか。いずれにせよ、改善が必要なことは間違いない。
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