DF紹介
【写真:Getty Images】
ダニエウ・アウベス(ブラジル代表)
生年月日:1983年3月6日
在籍期間:08年夏~16年夏
クラブ通算成績:391試合21得点101アシスト
代表通算成績:119試合8得点21アシスト
2008年、当時のサイドバック史上最高額となる3500万ユーロ(約42億円)という移籍金でセビージャからバルセロナにやって来たブラジル代表DFは、結果的にその金額以上の活躍を果たした。加入から間もなくしてレギュラーの座に君臨し、主にオフェンス面で特大のインパクトを残し続ける。最終的に8年間の在籍でクラブのDF史上最多となる101ものアシストを記録することになった。
ブラジル人らしい高い技術力と豊富な運動量、そして傑出したインテリジェンスを誇っており、ただサイドでの上下動を繰り返すだけでなく、ゲームメイク役としても機能するなど新たなSB像を確立。とくにリオネル・メッシとのコンビネーションは抜群に良く、その攻撃力はすべてのクラブにとっての悩みの種となっていた。このブラジル人を超える右SBは、しばらく出てこないだろう。
ジェラール・ピケ(元スペイン代表)
生年月日:1987年2月2日
在籍期間:08年~
クラブ通算成績:574試合51得点13アシスト
代表通算成績:102試合5得点2アシスト
ラ・マシア(バルセロナ下部組織)出身だが、意外にもプロデビューの地はマンチェスター・ユナイテッドである。しかし、2008年にバルセロナへ復帰して以降は同クラブでのプレーを継続している。身長194cm・体重85kgの恵まれた体格を活かした対人能力だけでなく、下部組織で培った足元のスキルもハイレベル。クラブがポゼッションサッカーで一時代を築く上で、無くてはならぬ存在だった。
バルセロナはここ最近、様々な部分で苦しんでいるが、この男のクラブ愛に変化はない。昨季バイエルン・ミュンヘンに2-8で敗れた際には「血を入れ替えるなら僕が最初に出ていく」とチームの進化のためなら退団するという力強いコメントを残し、今年には財政面で苦しむクラブのために減俸を受け入れた。彼のこうした姿勢はバルササポーターのみならず、世界中から賞賛されるべきだ。
カルレス・プジョル(元スペイン代表)
生年月日:1978年4月13日
在籍期間:99年夏~14年夏
クラブ通算成績:593試合19得点13アシスト
代表通算成績:101試合3得点3アシスト
キャリアのすべてをバルセロナに捧げたザ・レジェンドDFである。1999年のトップチーム昇格から2014年までの在籍でクラブ史上5位となる公式戦593試合に出場し、実に23個ものタイトルを獲得。2005/06シーズンにはUEFA最優秀DF賞を受賞しているが、バルセロナから同賞に輝いたのはこの男のみとなっている。記録にも記憶にも残る、そんなセンターバックだったと言えるだろう。
飛び抜けて高いテクニックを持っているわけではなく、身長も178cmと小柄だった。しかし、対人戦で簡単に負けることはないほどパワフルで、読みの鋭さや粘り強さもピカイチ。そして何よりこの男には、どんなに苦しい状況でもチームを鼓舞できるリーダーシップと情熱が備わっていた。バルセロナ史上最高のDFだけでなく、バルセロナ史上最高の“カピタン”でもあったことは間違いない。
ジョルディ・アルバ(スペイン代表)
生年月日:1989年3月21日
在籍期間:12年夏~
クラブ通算成績:389試合22得点82アシスト
代表通算成績:79試合9得点17アシスト
バレンシアで頭角を現し、カンテラ(下部組織)時代を過ごしたバルセロナへ復帰したのは2012年のこと。そこから小柄なレフティーは不動の左サイドバックとなり、これまで数々のタイトル獲得に大きく貢献してきた。今夏にはジェラール・ピケに続き、クラブとの減俸交渉に合意。「僕はいつもバルセロナのことを助けたいと思っている」とコメントし、クラブに対しての忠誠心を示していた。
足元の技術に長けており、オフ・ザ・ボールの動きもかなりハイセンス。ここまでバルセロナでは通算82アシストを記録するなど、DFとしての攻撃性能は世界でもトップクラスだ。とくにリオネル・メッシとの相性が良く、彼からボールを受けてはリターンし、ゴールをお膳立てする形はこれまで何度も見られてきた。そのメッシは残念ながらもういないが、自身のバルセロナでの冒険はまだまだ続く。