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Jリーグ 3年前

武藤嘉紀は古橋亨梧のように。「僕らが帰ってきた意味は…」、日本代表復帰の可能性は?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

武藤嘉紀をサイドで起用する理由



 神戸では大迫との共存に期待する三浦監督から4-2-3-1の右MFで起用されるケースが増えているが、スピードある武藤はサイドでも十分プレーできる。この日も前線のスペースへ侵入したり、屈強なフィジカルでDF数人に囲まれながらボールを収めたりと彼らしさを随所に披露。大迫がヴァウドら2~3枚に徹底マークされ、苦しむ中、武藤が補完的な役割を果たしていた。

 右の縦関係を形成する酒井高徳のサポートを受けながら、右の深い位置まで抜け出してチャンスメークする場面も見られ、このポジションでの新たな可能性も垣間見せていた。

「本来なら(武藤は)中央にいる選手なんですけども、チームコンセプトの中で背後を取っていくということで(彼をサイドで起用した)。大迫のアシストもあり、さらに言えば、大迫とスクリーンした武藤がしっかりとあそこで決めきる形が出せた」と三浦監督も満足そうにコメントしている。2人の共存への道が見えてきたことで、武藤自身も「ゴールマシン」になれる確率が高まったと言っていい。

 前向きな印象を残した神戸。だが、彼らにも課題はある。前半は65%もボールを支配しながらシュート1本に終わったように「主導権を握りながらフィニッシュに持ち込めない」という傾向が強いのだ。

 後半は清水が巻き返してきて、かなり押し込まれて苦戦する中、大迫の強引なアタックと初瀬のFKで攻め込む場面が増えている。終盤に大崎が相手の隙を突いて追加点を奪ったことで、シュート4本で2ゴールと効率よく複数得点を記録することができた。リーグ2連勝を飾ったが、この日の内容から見るとまだまだ物足りない。武藤と大迫という大物FWがもっとゴール前で迫力を見せられるように、チームとして考えていくべきだ。

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