自然に触れていた「日本」に気づき…
――ゲームやアニメを通して、「日本」を初めて意識するようになったのはいつ頃ですか?
「ちょっと遅かったと思います。12歳か13歳の頃ですね。それまでは日本のゲームをやったりアニメを見たり、遊戯王のカードゲームで遊んでいたりしていても、それが日本のものだと意識していませんでしたが、中学生になった頃に『これは日本のものなんだ!』と気づきました。
もう1つ言うと、僕は『ゴジラ』の映画が好きだったのですが、当時はどこの国の作品か知らなかったんです。『ドイツで流行っているハリウッド映画に出てくるのはいつも西洋人なのに、何でゴジラは東洋人が出てくるんだろう?』と思っていました。それが日本だったんだというのにも気づいて、さらに興味を持ちました」
――スベンド選手は決闘者(デュエリスト)だったんですね。僕も昔、遊戯王のカードゲームで遊んでいたので、とても懐かしいです。
「僕の印象に残っているのは『神のカード』と言われていたモンスターたちですね。『オベリスクの巨神兵』や『ラーの翼神竜』、そして『オシリスの天空竜』。カードゲームで遊んでいた頃は『ブラックマジシャン』や『ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン(青眼の白龍)』なども使っていましたし、たくさんのカードのことを覚えています。『エグゾディア』もありましたよね。もちろん遊戯や海馬、城之内、ペガサスといったキャラクターも全員よく知っていますよ。今はもうカードゲームはやっておらず、アニメを見ていたのもだいぶ昔のことですが、カードを見せてもらえれば思い出すものはたくさんあると思います」
――スベンド選手が子どもの頃、遊戯王のカードゲームはドイツで流行っていたんですか?
「とても流行っていました。小学生の頃は、僕の友だちだけではなく、学校全体に遊戯王カードで遊んでいる生徒がいました。一部だけでなく、ドイツの同じ世代の子どもたちはみんな知っているのではないでしょうか。学校の授業と授業の間の休み時間になると、みんな慌ててカードを出して遊んでいました。左腕にデュエルディスクをはめて『ドロー!』という感じで(笑)」