跳ね返され続けた攻撃
0トップに近い3トップで、中央のディオゴ・ジョタが両サイドのマネ、サラーのサポートやゲームの組み立てに関与するリバプールの攻撃は、ほとんどが両サイドアタッカーを起点に行われる。圧倒的なスピードと攻撃力を持つマネとサラーを両サイドに置き、個人技での突破や裏への抜け出しからチャンスを作っていく。
さらに、高精度のクロスを配給できるSBも後ろに控えるため、サイドから多様な攻撃を仕掛けることが出来るのが近年のリバプールの強みとなっている。
しかし、止められない攻撃ではない。10分には右サイドのサラーがペナルティーエリア内へのカットインを囮に、後方にいたジョーダン・ヘンダーソンにヒールパス。クロスを上げるも中に人数をかけていたクリスタルパレスに弾かれた。
21分にも同じような形で攻撃を試みるも、今度はサイドに人数をかけてクリアされる。さらに35分にはサラーがドリブル突破を図ると今度は3人で取り囲み、ボール奪取。状況に応じ相手DFが的確に対応され、流れからチャンスを作れなかった。
確かにやってくる攻撃がわかっていれば止めることは可能だ。しかし、相手はサラーやマネっといったワールドクラスの選手。人数をかけて失敗すれば失点は避けらえれない。だが90分間通してリバプールは攻撃を弾かれ続けた。何が足りなかったのか。
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