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冨安健洋の加入でアーセナルが手にしたものとは? デュエル勝率100%、アルテタ監督が評価するのは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

なぜアーセナルは攻められ続けたのか



 バーンリーは得意のセットプレー以外からも多くのチャンスをつくり、立て続けにゴールに迫ったが、結果的にゴールは奪えず。68分にはバーンリーにPKが与えられたが、VARの助言と主審のOFR(オン・フィールド・レビュー)により取り消しとなった。アーセナルはギリギリのところで守りきり、2試合連続で1-0の勝利を収めた。

 アーセナルはなんとか勝利を収めたものの、特に後半は内容で圧倒された。後半のスタッツだけだとバーンリーの支配率が51%、シュート本数も12対7と攻め込まれる展開が続いた。結果的に無失点に抑えたとはいえ、なぜここまで攻められ続けたのか。

 まず、第一にバーンリーの狙いがハマっていたことが大きい。後半にかけて冨安とティアニーが上がった裏のスペースにボールを蹴り、最前線のアシュリー・バーンズやクリス・ウッドがボールをキープし、攻撃の起点を作ることに成功。得意のセットプレーでもバーンリーが競り勝つ場面が多かった。一度クリアされてもセカンドボールへの反応がバーンリーの選手の方が早かったこともあり、2次攻撃、3次攻撃と厚みのある攻撃ができていた。

 また、アーセナルがあまりにも簡単にボールを失ったことが、これをさらに助長した。この試合でワントップに入ったピエール=エメリク・オーバメヤンはボールを引き出す動きが少なかった上に反応も遅く、前線で全くボールキープができずに精彩を欠いた。ブカヨ・サカも体の動きが重く、球離れが悪いプレーを連発。また、後半途中からはウーデゴールがスタミナ切れに近い状態となり、判断ミスが増えてボールを相手に渡してしまう場面が目立った。

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