バルセロナの穴になっていたのは…
一方、悪い意味で目立ってしまったのはエリック・ガルシアだ。48分の場面でもレオン・ゴレツカに寄せられず、シュートを許している。周囲とのマークの受け渡しに苦戦しており、ライン間のスペースをうまく使われてしまっていた。
バイエルンは56分に追加点を奪う。デイヴィスのミドルシュートはブロックされ、ムシアラのシュートはポストに弾かれたが、こぼれ球をレバンドフスキが押し込んだ。これも、ムシアラのシュートに対する寄せは不十分だったように見える。
2点のビハインドを負ったバルセロナは、セルジ・ロベルトとセルヒオ・ブスケッツを下げるという大きな決断を下す。同時に4バックへと変更しているが、代わって入ったのが10代のガビとユスフ・デミルということを考えると、フィットネス面の意味合いが強いように感じられる。言葉を選ばなければ、この時点でクーマン監督はリングにタオルを投げ込んだようにも見えた。
しかし、終盤にバルセロナは少しだけ息を吹き返す。66分にエリック・ガルシアが下がり、オスカル・ミンゲサが入ると、守備の強度は格段に上がった。しかし、時すでに遅し。途中から出場していたセルジュ・ニャブリのシュートがポストに弾かれたが、これが2点目と同様にレバンドフスキの下へ。身体を投げ出したピケはかわされ、遅れて寄せたアラウホに当たってゴールネットが揺れた。
そして、レバンドフスキの試合後の言葉が興味深い。
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