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Jリーグ 3年前

柏レイソル背番号35、パリ五輪エース君臨の可能性は…。“浮上のキーマン”に垣間見えるポテンシャルとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「昨年に比べて自信はすごくついた」



 柏のネルシーニョ監督がそのポイントを徹底的にスカウティングして細谷に伝えたわけではなかったようだが、「ああいうところでバウンドすると絶対に連係が取りづらいことは分かっていた。うまく狙えたと思います」と本人は鋭い戦術眼の一端をのぞかせた。

 こういった駆け引きと動き出しの鋭さからゴールを奪えるのが、細谷の大きな魅力。だからこそ、今季はコンスタントにベンチ入りし、ペドロ・ハウルが負傷離脱した8月25日の徳島ヴォルティス戦から3試合連続スタメンを飾っているのだろう。

「(トップ昇格1年目だった)昨年に比べて自信はすごくつきましたし、J1の舞台で自分がどれだけできるかは把握できています」と8月末から9月上旬にかけて行われたU-20日本代表合宿の際も自身の成長を実感している様子だった。こうした急激な飛躍はネルシーニョ監督にとっても心強い点に違いない。

 柏は90分間、虎の子の1点をしぶとく粘り強く守り抜いた。消極的な試合運びで前半を終えたFC東京は後半から青木拓矢と永井謙佑を投入し、攻撃のギアを上げてきたが、彼らの堅守は崩れなかった。

「相手のビルドアップに対しては高い位置からプレスに出ていく。かいくぐられて運ばれたらミドルゾーンに戻って守備をするというメリハリができていた。相手は前線に強烈なアタッカーを揃えているので、守備の使い分けを徹底し、スペースを与えず、ボールを失った時にボールホルダーに厳しくプレスに行き、球際も激しく寄せるように何度も選手たちに声をかけました」

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