【写真提供:JFA】
日本代表は、7日に行われたカタールワールドカップ・アジア最終予選の中国代表戦に1-0で勝利した。
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2日にオマーン代表戦で敗れ、迎えた背水の陣。不甲斐ないパフォーマンスに終始した試合で出た課題を短期間で修正し、勝ち点3をもぎとった。改善点がよく表れていたのが決勝ゴールの場面だった。
40分、右サイドでボールを持ったMF伊東純也は思い切りよく縦に仕掛け、スピードで対面した相手DFを抜き去ると、中央に鋭いクロスを供給する。そして、信じて走り込んでいたFW大迫勇也がニアサイドで触ってコースを変え、ゴールネットを揺らした。
伊東は自らのアシストについて「あそこ(右サイド)で受けたときに、いつもはカバーがいたんですけど、シンプルに1対1だったので、スピードに乗って縦に仕掛けてクロスというイメージで、それがうまくいきました」と振り返った。
サイドでの仕掛けの重要性は、オマーン戦で感じていた改善点の1つだった。中国戦前のオンライン取材の中で、伊東は「(オマーン代表に)中を閉められていたのはありますけど、でも、もっと積極的に仕掛けてもよかったかなと思います」と述べたうえで「仕掛ける場面も少なかったので、ちょっと無理な体勢でも、もっと貪欲に仕掛けてこうという意識でいます」と語っていた。
チームとして無得点に終わったオマーン戦で「前の選手がしっかりゴールに絡む活躍をしないといけないと思いますし、そこは自分の責任、自分の仕事であると思っているので、得点に絡んで後ろを助けてあげて、チームを勝たせなきゃいけない」と痛感していた伊東。まさに有言実行のアシストとなった。
「サイドで受けられた時は何回かいい形を作れていましたし、(相手ディフェンスラインの)裏に抜けたのも、何回か合えばという場面があった。そこを合せられればもっとチャンスになると思います」
伊東は「切り替えとか守備の部分はよかった」とチームとしての改善とともに、「チャンスは多く作れていたと思います」と個人としての前進も感じている。そして、勝利の中からも「あとは決定力の部分や最後のアイディアの部分はもうちょっと必要」と、さらなる改善点を意識していた。
しかし、10月シリーズの1戦目、アウェイでのサウジアラビア代表戦は出場停止になってしまう。伊東は「そんなにもらうタイプではなかったですけど、2試合でもらってしまった」と、中国戦の58分に今予選では累積2枚目となるイエローカードを受けたことを悔やむ。
それでも「総力戦だと思うので。誰が出ても勝たないといけないので、しっかりチームのサポートをしたいなと思います」と、招集された場合には全力でチームに尽くす意思を示した。
日本代表の攻撃において重要な存在になりつつあるだけに、右サイドで異彩を放つ韋駄天が不在なのは大きな痛手になる。カタールワールドカップのアジア予選で7アシストを記録している伊東は、本大会出場権獲得に欠かせないキーマンだ。
(取材・文:舩木渉)
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