10月の2連戦はもっと苦しむ
「短いボール、サイドチェンジを織り交ぜながら、長いボールも入れつつ、いろんな攻めを前半はトライしたと思います。相手の守備組織を乱し、下げさせることは重要で、それをやっていると今度はクサビのところが空いてくる。そういう揺さぶりがゴールに結びつかなかったのは残念でしたけど、攻め方は悪くなかった」
吉田がこう振り返るように、ボランチからの縦パスは大幅に増え、大迫を起点とした本来の攻めはオマーン戦よりも見られた。が、そこだけでは、10月の2連戦はもっと苦しむかもしれない。
森保監督はオナイウ阿道や堂安律を中国戦で起用しなかったが、今後はそういった戦力も積極的に使うことを考えた方がいい。招集外だった東京五輪世代の三笘薫や林大地のようなフレッシュな戦力も視野に入れた方がベターだ。ここから10月シリーズまで欧州視察に出るというが、特にサウジアラビア戦では新たな欧州組の抜擢を意識すべきだ。
この勝利を7大会連続ワールドカップ出場に結び付けられるか否か…。本当の勝負はここからだ。
(取材・文:元川悦子)
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