日本代表は現地時間7日、カタールワールドカップ・アジア最終予選で中国代表と対戦し、1-0で勝利を収めた。なんとか最終予選初勝利を手にしたが、来月にはサウジアラビア代表とオーストラリア代表との対戦を控えている。グループ2位以内に与えられるワールドカップ出場権を獲得するためには、今後も厳しい戦いが待ち受けている。(取材・文:元川悦子)
「ミスがあったと認めざるを得ない」
「1試合目(2日のオマーン戦)が終わった後に、誰もが不十分だと認識していたと思います。改めて、なぜこの最終予選が大切なのかということをもう一度再確認しなければいけなかった。本来は1試合前にすべきだったかもしれませんが、僕自身、ミスがあったと認めざるを得ない。もう一回、カタールに来て、そこを再確認して挑みました」
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キャプテン・吉田麻也が神妙な面持ちでこう語った通り、現地時間7日のカタールワールドカップ・アジア最終予選第2戦・中国代表戦の日本代表は、5日前とは全く別の気迫と闘争心を感じさせるチームへと変貌していた。
遠藤航と柴崎岳の両ボランチの縦を意識したパス出しを筆頭に、この日の日本代表は「前へ前へ」という意欲を押し出した。アジア予選初先発でトップ下に入った久保建英も積極果敢にシュートを打ちに行き、伊東純也と古橋亨梧の両サイドもゴール前に出ていくシーンが目立つ。大迫勇也も前回よりは明らかにボールを受けて起点になる回数が多かった。
それも中国の戦い方によるところが大だったと言っていい。4-4-2をベースにしている彼らは日本の攻撃力を警戒し、5-3-2の超守備的布陣へ変更。前半はパスの出し手へのプレスをほとんど仕掛けず、自陣にベタ引きになっていたからだ。
日本代表にしてみれば、ゴール前に相手の11人全員がいるような状況。それを崩し切るのはなかなか難しい。前半23分には大迫とのワンツーから久保が放った右足シュートが左ポストを直撃。38分のシーンはオフサイドの判定だったが、久保のミドルシュートのこぼれ球に反応した伊東から大迫が完全フリーで蹴り込もうとする。しかし、こちらもポストに阻まれてゴールをこじ開けられなかった。
一方的に支配しながらも得点が遠いという時間帯が長く続き、森保一監督もピッチ上の選手たちもジリジリするような感情を覚えたことだろう。