【写真:Getty Images】
現地時間5日に開催されたカタールワールドカップ南米予選のブラジル代表対アルゼンチン代表戦は、開始からわずか5分ほどで中止されるという前代未聞の事態となった。この一戦の扱いについては今後どのような決定が下されるのだろうか。
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南米のライバル国同士の対決はブラジルホームのサンパウロでキックオフされたが、その数分後にはブラジルの保健当局関係者や警察らがピッチ上に押し入って大混乱。アルゼンチンの選手たちはピッチを後にし、結局そのまま中止が決定された。
ブラジル当局の発表によれば、イングランドのクラブに所属するアルゼンチン代表選手4人が入国時に虚偽の申請を行い、英国からの渡航者に要求される14日間の隔離義務に違反したとされている。アルゼンチン側は申請に不備はなかったとしてこの主張に反論している。
いずれにしても、試合の取り扱いについては今後何らかの決定が下されることが見込まれる。ワールドカップ予選の試合であることから、決定権は国際サッカー連盟(FIFA)にある。
再試合が開催されることもひとつの選択肢として考えられるが、ブラジル『グローボエスポルチ』などは再試合は行われないとの見通しを示している。新型コロナウイルスの影響による試合延期などで日程はすでに限界であり、新たな試合日を設定することは非常に困難となる。
伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、再試合が行われないのであればアルゼンチンの勝利扱いになると予想。審判団により決定された試合中止の責任がアルゼンチン側にないことは明白であり、仮に入国や隔離に関する違反が認められたとしても試合自体の開催とは別の問題だと論じている。
FIFAは「72時間以内」に何らかの決定を下すとも予想される一方で、どのような決定だとしても不利を被る側が上訴を行うことになるとの見方もある。最終的な結論が下されるまでには時間を要することになるかもしれない。
ブラジルは南米予選開始から前節まで7戦全勝を収めて首位。アルゼンチンは4勝3分けで勝ち点15を獲得し、ブラジル戦中止により他チームより1試合消化が少ないながらも2位に位置している。
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