【写真:田中伸弥】
日本代表は2日、カタールワールドカップ・アジア最終予選でオマーン代表に0-1の敗戦を喫した。
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勝敗を決定づけるゴールが生まれたのは88分のことだった。日本はコンビネーションで左サイドを崩され、鋭いクロスから途中出場だったオマーンのFWイサム・アブダラにゴールネットを揺らされた。
ペナルティエリア内で最後にマークを振り切られたDF植田直通も批判を浴びているが、失点場面はもっと前の時点に問題があった。日本代表の森保一監督は、次のように振り返る。
「長いボールから、(吉田)麻也がヘディングでつなげようとして、そこからセカンドボールを我々がうまく保持できれば(相手の)プレッシャーを回避できていたかなと思いますが、そこでセカンドボールの処理がうまくいかず、相手が前向きになって攻撃を仕掛けてきたところで、(柴崎)岳がサイドに出ていき、うまくバランスが取れない中、左サイドに(パスを)出されて、失点につながったと思っています」
吉田麻也のヘディングによるクリアボールの処理の場面から、日本の布陣全体のバランスは崩れていた。左サイドを破られた局面でセントラルMFの柴崎岳が1対1の対応を迫られ、簡単にクロスを上げさせてしまった。
実際にピッチ内で戦っていた吉田は、「サイドで打開されてしまって、そこから簡単にクロスを上げさせてしまった」失点場面の対応を悔いている。
「僕自身、もっとニアサイドの方を消すポジションを取ろう思ったし、中のマークの付き方も悪かったし、大きなミスというよりも細かいミスが重なりがあの失点を生んだんじゃないかなと」
森保監督は「試合の中でセカンドボールの処理で、前半は少し相手に拾われていたところ、後半は修正して、(自分たちが)拾えるようになってきたとは思うんですけど、最後のところでうまく処理できず、失点につながってしまったと思います。そこは試合の前から気をつけていたところでしたけど、失点につながってしまいました」と語った。
前半からオマーンにより多くのシュートチャンスを作られていた。吉田も「(ボールの)奪われ方が悪かったし、毎回毎回カウンターを食らってしまって、自陣深いところまで押しこまれて、そこからまた前に出ていく状況を作られた」と話していた。最後までこの流れを断ち切れず、ミスを重ねて失点に至ってしまった。
「1人だけのミスというよりも、ディフェンスライン全体のミス。こういう焦れる試合のなかで後ろがしっかりゼロに抑えることが重要で、ホームで失点せずに勝ち点1の状態をキープするのは最低限のことだと思いますけど、それもできなかったのは非常に悔しいですし、フラストレーションの溜まる試合でした」(吉田)
得点を奪えなくとも、終盤まで0-0の状態だったのならば、最低でもドローで勝ち点1を確保しなければならなかった。そんな中で相手が狙っていた一瞬の隙をまんまと突かれての敗戦。コンディションや準備時間の差は言い訳にならない、内容でも結果でもいいところが全くない試合になってしまった。
(取材・文:舩木渉)
【了】