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Jリーグ 3年前

鹿島アントラーズが自信を取り戻した証とは? 横浜F・マリノスを撃破、的中した「自分たちの一番の狙い」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「そのへんが整理されている」



「チーム全体の距離感がよくなってきたことが1つ大きいし、自分たちが人数揃えて守る部分は選手たちも自信をつけてきている。夏場の連戦ではありますけど、1枚はがされても次が行くというシーンを多く作れていた。そのへんが整理されているし、プラス一番後ろのゴール前のところでGK、CB、カバーに入ってきた選手含めてすごく体を張って戦ってくれたと思ってます」

 このように相馬監督も大きな手ごたえをつかんだ様子だ。それだけ守備組織が機能しているからこそ、リーグ13戦無敗だったマリノスに土をつけることができた。マリノスが前回敗れたのは、5月15日の鹿島戦。まさに「マリノスキラー」ぶりを堂々と見せつけ、暫定順位を3位まで上げたのである。

 今季序盤はJ2降格ゾーンに足を踏み入れかけ、ザーゴ前監督の解任という激震に見舞われた。しかし、ここにきて本来の底力が結果となって表れてきたのは紛れもない事実。大きな1勝を糧に、先へ先へと突き進んでいくしかない。

 J1に関しては首位・川崎との勝ち点差が19も離れているため、逆転優勝は難しいだろう。しかし、YBCルヴァンカップや天皇杯制覇の可能性は残されている。クラブ創立30周年の記念すべきシーズンにタイトル獲得というのは常勝軍団全員の悲願。再来日したジーコ・テクニカルダイレクターもそれを強く願っているはずだ。

 そのためにも、マリノス戦で見せた守備の安定感を維持しつつ、荒木と上田という重要な得点源が結果を出し続けることが肝要だ。とりわけ、荒木は2024年のパリ五輪、そしてその後の日本代表エースになっていくべき存在。ゴールという結果に貪欲こだわり続け、城彰二が持つ10代最多ゴール記録(15点)を抜き、一気に日本のトップアタッカーへと上り詰めてもらいたい。

(取材・文:元川悦子)

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