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Jリーグ 3年前

浦和レッズはなぜ好調なのか?「固定観念を持ちすぎず…」、槙野智章が語るチームの内情【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

指揮官の意図をピッチで表現する背番号5

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【写真:Getty Images】



 特に目立ったのが、酒井宏樹のいる右サイド。相手は売り出し中の藤井智也が積極的な仕掛けを見せ、日本代表の佐々木翔も上がって攻めに厚みをもたらしていたが、酒井の1対1の強さは圧巻。時には江坂任もサポートに入ってラストパスを入れさせなかった。

 長沼洋一、浅野雄也らが陣取る逆サイドの方もショルツ、伊藤、関根らが好連係を見せつつ対処している。それは広島が後半次々と交代要員を送り込んだ後半も変わらなかった。ドウグラス・ヴィエイラやエゼキエウらに一瞬ヒヤリとさせられるシーンはあったが、浦和守備陣の集中力が途切れることはなく、1-0の勝利という結果を手に入れることができた。

「初めてやる選手の並びだったり、システムではありましたけど、難なくやれたかなと。いい形で前半に手が取れたので、あとは割り切って守るだけでした。1人1人の対人の強さを生かして、1対1の局面でボールを奪いに行く、チャレンジする守備ができているのはすごくいいことかなと思います」

 槙野はこう手ごたえを口にした。酒井やショルツといった球際、個の強さを備えたDF陣が短期間でチームに適応したのは非常に大きい。それを促している槙野のリーダーシップと声掛けも大いに光っている。

 もっと言えば、平野、江坂、ユンカーはシーズン途中に加わった選手。伊藤、明本も今季移籍組だ。後半ラストに出てきた木下康介も今回が浦和デビュー戦だった。それだけ新戦力がズラリと並んでいるのだから、チームとしての連動性や組織力を作るのは容易ではない。にもかかわらず、短期間である程度の形に仕上がったのは、もちろんリカルド監督の手腕によるところが大だ。その指揮官の意図をピッチ上で実践する背番号5の存在感もやはり見逃せない。

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