鳥栖で実感する成長と自信
自身初となるJ1で1試合2得点を達成した小屋松は今季のゴール数を5に伸ばした。林の4ゴールを上回り、9点の山下、6点の酒井宣福に次ぐ得点源へと躍り出たのは大きな自信につながるはずだ。
金監督は対戦相手を見ながらFWの組み合わせを変える傾向が強いが、小屋松は山下とも酒井ともコンビを組める臨機応変さがあり、さらに守備面の献身性やハードワークの意識も高い。2020年からトップチームで指導する菊地直哉コーチも「今のチームに小屋松は不可欠」と話していたが、彼の存在感が日に日に高まっているのは事実だ。
2トップの一角に入ることで、水を得た魚のようにイキイキと躍動し始めた背番号22。この調子でコンスタントに結果を残せれば、名古屋グランパスや京都サンガで果たせなかったシーズン2ケタゴールも夢ではない。
「鳥栖でポジショナルプレーをやったことで、技術面の判断や味方を使いながらボールをコントロールしてみんなで戦うといったサッカーインテリジェンスは成長できたかなと。個人でも打開できるようになったので、そのへんはJ1で成長できていると思います」
自身のパフォーマンスに自信を深めつつある小屋松。26歳になったかつての選手権のスターが今季後半戦の鳥栖のキーマンとなり、再ブレイクを果たす日も近そうだ。
(取材・文:元川悦子)
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